【主催挨拶】
2023年5月18・19日、新モンゴル学園、新モンゴル日馬富士学園(モンゴル国)にて、世界初となる国際芸術シンポジウムを開催いたしました。本シンポジウムとともに、モンゴル国立近代美術館(ウランバートル市)にて、「第一回国際芸術シンポジウム アートポスター展」を開催いたしました。本シンポジウムは、文化庁の推進する“文化芸術による子供育成総合事業”を参考に、「芸術が導く明日」をテーマと定め、共生社会の実現に向け、次世代を担うこどもたちとの交流等を行い、大盛況のうちに終えることができました。
日本全国のアーティストの皆様方の手掛けた素晴らしい作品の数々、さらには、現地の学校にて行われた芸術交流を通して、日本芸術の素晴らしさ、芸術の秘めた力を世界へ発信できたことと確信しております。
また、19日にはモンゴル国大統領官邸イフテンゲル迎賓館にて、祝賀セレモニー(特別晩餐会)を行い、セレモニー中にはこの度ご協力いただいた駐モンゴル日本国特命全権大使 小林弘之様をはじめ、たくさんの方々にご出席いただきました。
大統領教育顧問のロドエ ラブサル様からは、本シンポジウムの更なる発展とともに、両国の更なる友好関係を築いていきたい、とのお言葉もいただき、当協会といたしましてもその想いにしっかりと応えられるよう誠心誠意取り組む所存でございます。
結びに、本シンポジウムの開催に当たり格別の御尽力、御協力をいただいたアーティストの皆様、モンゴル教育科学省、モンゴル国立近代美術館、新モンゴル学園、新モンゴル日馬富士学園、ジャンチブ・ガルバドラッハ先生をはじめ、関係する多くの皆様に心より御礼申し上げます。
国際総合芸術交流協会
代表理事 志知正通
開催概要
■名称: 第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル
■日時: 2023年5月18日~22日
■会場: 新モンゴル学園
新モンゴル日馬富士学園
モンゴル国立近代美術館
■主催: 国際総合芸術交流協会
International Association of General Art[IAGA]
■実行委員会: 実行委員長 美術評論家 長谷川栄先生
実行委員 心理カウンセラー 清田予紀先生
株式会社20G代表取締役 笠原善友
■企画・運営: 株式会社20G
■後援・協力: ティ・シィ・アイ・ジャパン株式会社
株式会社サカエ・ライト
株式会社モンスターズ
■後援: 在モンゴル日本国大使館
≪想像を創造する―――2023年、日本芸術が新たな扉を開く≫
「文化芸術は、人々の創造性を育み、その表現力を高めるとともに、人々の心のつながりや相互理解、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するもの。また、世界の平和に寄与するなどの本質的及び社会的・経済的価値を有している。」(文化庁・文化芸術振興基本法要綱から一部抜粋)
人々が互いの文化や考え方を尊重し、多様な価値観を理解する・・・簡単なようで難しいことかもしれません。
テレビやインターネットで得た情報を鵜呑みにし、画面を通してつながる世界。学校では受験のための知識や外国語を学ぶ時間が増える一方、芸術文化を学ぶ機会が減少している。知らず知らずのうちに個人の持つ色が統一化され、表現する機会を奪われてしまっているのではないでしょうか。
芸術文化活動に携わる者として何かできることはないだろうか。
それが小さな一歩でもいい。やがて大きな道となることを信じて。
想像を創造する―――新たな扉を開く
5月18日『第一回国際芸術シンポジウムアートポスター展・教育文化交流会』
会場:新モンゴル学園
ついに第一歩を踏み出したシンポジウム。
会場に漂う心地よい緊張感と若き学生たちの熱気。
開幕前に、200名を超える学生方から歓迎の挨拶とともに、ダンスのお披露目が行われた。迫力ある動きに圧倒されるとともに、この日に向け、準備をしてくださった事にあらためて胸が躍る。
その後、モンゴル側の実行委員長ジャンチブ・ガルバドラッハ先生の開幕宣言があり、シンポジウムがついに幕を開けた。
第一回国際芸術シンポジウム
本シンポジウムのテーマは、「文化芸術による子供育成について」「日本の色彩について」
モンゴルの美術、家庭科(モンゴルでは家庭科の授業としてデザインも含まれている)の先生と日本の芸術家の先生方と意見交換が行われた。貴重な意見が様々あるなか、一部抜粋させていただき、記述します。
「書道・華道・茶道・・・日本にはそれぞれのジャンルに“道”がある。芸術を学ぶことで技術精神を鍛え、礼節を重んじ、人格形成へとつながる。芸術は国境を越え、やがてこの“道”が世界を結ぶ架け橋となる。」
「日本の四季、地域によって多彩な色を生み出す。土地の草花、土をまぜることで無限の色が作り出される。着物や和紙、折り紙など日本独自の色は、四季に恵まれた島国特有の財産ともいえる。十二単がまさにこの特徴をとらえた良い例ではないでしょうか。」
「書はユネスコ無形文化財にもなり、文字を通して文化・自己を表現できる。学校教育において、今は小学生でもパソコンの授業があるくらい充実したIT授業となっているが、いま一度、手書きの素晴らしさ、個性の豊かさに目を向ける機会を大切にする必要があるのではないか。筆で書くことで、また違った雰囲気、温かみ、個性などを味わえる。これも書を学ぶ重要な要素の1つ。パソコンなどの発達も大事なことではあるが、手書きの大事さも伝えていけたらと思っています。」
「モンゴルでも書道や華道を授業のカリキュラムに取り入れている。また、デザインの授業では、日本画だけでなく、日本の着物から色彩や構成を学ぶ機会を取り入れている。しかし、まだまだ日本芸術に触れあう機会が少ないため、このシンポジウムをもとに更なる交流を望む。」
きっと芸術とは、語りきれるものではないのだろう。だからこそ、自身の思いをそれぞれの表現方法によって、作品として魂に訴えかけるのだろう。
おそらくその場にいた方は気付いていないかもしれないが、シンポジウム会場に、本シンポジウムの後援協力をしていただいた、在モンゴル日本国大使館の小林大使も視察に訪れていました。
教育文化交流会
日本の芸術家の先生方によるデモンストレーションが始まるとともに、目を輝かせて各ブースにむけて駆け出す学生たち。この機会を逃すまいと瞬きすら忘れるほどに熱心に芸術家と対峙する姿をみると、文化交流の大切さにあらためて気づかされる。
言葉の壁を越えたアートのキャッチボールは、ひとりひとりそれぞれの色を会場全体に輝かせていた。 交流会には現地メディアの取材も入り、モンゴル全土に流れる夕方のニュース番組にも取り上げられ、本シンポジウムの注目度の高さがうかがえた。
5月19日『第一回国際芸術シンポジウムアートポスター展・教育文化交流会』
会場:新モンゴル日馬富士学園
本シンポジウム2日目となる交流会。芸術家の先生方も初日とは違い、適度な緊張感のなかにも交流を純粋に楽しむ余裕すら出てきた様子。ただやはり学生のパワーはどちらの学校にも変わりはない。日本語を学ぶ学生も多く、自分の言葉で伝えようと必死な姿に真摯に答える芸術家のみなさま。
ある生徒がこんなことを話していた。
「私は必ず日本に行きます。先生の作品を見てあらためて決心しました。その時はもっと深くお話ができるように、芸術だけでなく日本語ももっと勉強します。だから、日本に行くときは必ず連絡します。」
一期一会の縁、芸術を通してつながる世界、ひとりの人生にきっかけを与えることができたと言うと大変おこがましいかもしれないが、少なくともひとつの新しい道の発見に携わらせていただけたのではないだろうか。
新モンゴル日馬富士学園
5月19日『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル 特別晩餐会』
会場:イフテンゲル迎賓館(大統領官邸隣接)
敷地に入るために官邸特別警護兵よるパスポートのチェックを終え、イフテンゲル迎賓館に到着。
迎賓館は、世界各国から国王、大統領、首相などの賓客をお迎えする国の迎賓施設であり、とても美しく、華やかながらも重厚な造りで、見事なシャンデリアと何処までも続く絨毯が印象的であった。
本シンポジウム記念式典は弊社代表の挨拶から始まり、駐モンゴル日本国特命全権大使 小林弘之様、モンゴル国大統領教育顧問 ロドエ ラブサル様、モンゴル国立近代美術館館長 サラン トゥーヤ様と続いた。
20G代表 笠原 善友―
日、この日を迎えられたのは、日本代表の素晴らしいお作品とそのアーティストの皆さま、新モンゴル学園理事長ジャンチブ・ガルバドラッハ先生、小林大使、国際芸術交流協会、長谷川栄先生方、関係者の皆様のご協力があったからこそであります。
株式会社20Gでは、創立以来、古の文化を大切にしながら、新しい試みを取り入れた美術界の創造に尽力してまいりました。
半世紀にわたる両国の友好のあらたな一歩となる、『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル』をこの地で開催することができ、モンゴル国の教育・科学省を通じ、未来を担う子どもたちの手に、素晴らしい日本芸術をアートポスターとしてお届けできたこと、あらためて感謝申し上げます。また、この出会いを礎に第二回、第三回と続けていけるよう精進して参ります。
駐モンゴル日本国特命全権大使 小林弘之様―
新モンゴル学園にて行われたシンポジウム、文化交流を昨日拝見させていただきました。アーティストの皆様の思いのこもった作品は、どれも素晴らしく、繊細さに感動いたしました。このたびの『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル』、芸術を通して、日本モンゴル友好関係の更なる発展、そして両国の芸術文化の益々の発展を心より願っています。また、来年再来年と文化交流がこの先も続いていくことを楽しみにしています。
モンゴル国大統領教育顧問 ロドエ ラブサル様―
芸術とは国境を越え心をつなぐものであります。
この度の『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル』は、日本・モンゴルの友好関係をより一層強いものとしただけでなく、芸術の持つ力にあらためて気づかされました。
優れた文化芸術は,人々の創造性を育み,その表現力を高めるとともに,人々の心のつながりや相互理解,多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであります。
芸術教育において、本物の芸術に触れる鑑賞の活動等を充実させる観点からも、本シンポジウムを通じて更に世界を広げ、豊かな感性や想像力等を育むことができる創造の源泉となることでしょう。
また、アートポスターは、日本アーティストの皆さまの心の籠もった作品を通し、希望に満ちた日本とモンゴルの交流と新たな未来への懸け橋となることでしょう。 日本のアーティストの皆さまに心よりお礼申し上げます。
5月20~22日『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル アートポスター展』
会場:モンゴル国立近代美術館
モンゴルの中心地、スフバートル広場。そのすぐ隣に位置する国立近代美術館。
3階にあがると目の前にひろがるアートポスター。
美術館を訪れる人々は、モンゴルにはない表現方法や文字の流れ、色彩に魅了され、時間を忘れ芸術鑑賞を楽しんでいる様子でした。
現代日本の選りすぐりの芸術作品がアートポスターとなり、『国際芸術シンポジウム』は、モンゴルの大地で産声を上げた。ここから新たな芸術交流の旅が始まる。
芸術にふれることで、行動が変わる。社会が変わる。そして世界が変わる。小さな一歩かもしれないが、この一歩一歩がやがて大きな道となることを信じ、弊社一同精進して参ります。
未来の人々が、現代で活躍するアーティストの感性にふれ、国境、時間を超越した瞬間、心が通じ合い、素晴らしいアートが生み出す豊かさの証明となることでしょう。
―――この度、『第一回国際芸術シンポジウムinウランバートル』を開催するにあたって、ご協力いただいたアーティストの皆さま、駐モンゴル日本国特命全権大使 小林弘之様、モンゴル国大統領教育顧問 ロドエ ラブサル様、モンゴル国立近代美術館館長 サラン トゥーヤ様、新モンゴル学園理事長ジャンチブ・ガルバドラッハ先生、本シンポジウム実現のために多大なるご支援、ご協力を賜りました関係各位に心より御礼申し上げます。
株式会社20G
モンゴル国立近代美術館